国家統計局がこのほど発表した「中国統計年鑑-2021」のデータによると、全国都市部の企業・機関で働く人の平均賃金は年を追うごとに上昇する傾向が続いているという。
どの地域の平均賃金上昇率が最も高い?
前年同期と比べた上昇率を見ると、非民間企業・機関では、寧夏回族自治区、上海市、青海省の3地域で働く人の平均賃金がトップ3に並び、上昇率はいずれも10%を超えた。民間企業・機関では、上海市、湖南省、青海省がトップ3に並び、上昇率は上海市が25%、湖南省が22%、青海省が17%だった。
平均賃金を見ると、非民間企業・機関では、北京市、上海市、西蔵(チベット)自治区、天津市、浙江省、広東省、江蘇省、青海省の8地域は10万元(1元は約17.8円。年収ベース、以下同)を超えて上位に並び、民間企業・機関では、北京、上海、広東、江蘇、浙江、チベットの6地域が6万元を超えて上位に並んだ。
同局人口・雇用統計司の孟燦文副司長は、「都市部の企業・機関で働く人の平均賃金とは税引き前の収入を示しているため、発表された平均賃金は個人が実際に受け取る賃金よりも多くなる。賃金とは一般的に正に歪んだ分布を示すもので、平均値が一般水準よりも高くなることが多く、大多数の個体のデータは平均値より低くなる」と指摘した。
どの業界の平均賃金がより高い?
統計の対象となった業界18分類のうち、非民間企業・機関で働く人の平均賃金トップはそれぞれ情報伝達・ソフトウェア・情報技術(IT)サービス業、科学研究・技術サービス業、金融業だった。ワースト3はそれぞれ住民サービス、修理、その他のサービス業、ホテル・飲食業、農業・林業・牧畜業・漁業・その他。上位8位に並んだ業界は1人あたり平均賃金がいずれも10万元を超えた。
民間企業・機関の平均賃金を見ると、トップ3には情報伝達、ソフトウェア・ITサービス業、金融業、科学研究・技術サービス業が並んだ。ワースト3には、利水・治水、環境・公共施設管理業、ホテル・飲食業、農業・林業・牧畜業・漁業・その他が並んだ。(編集KS)